はじめに
近年、国内の空き家が増え続け、同時に訪日観光客の戻りとともに民泊需要が再び伸びています
この2つの流れが交わることで、「空き家×民泊」という投資モデルが注目されるようになりました
とはいえ、多くのサラリーマンが抱える悩みは同じです
- 「本当に会社員の自分でもできるのか?」
- 「空き家の再生なんて難しそう…」
- 「時間がないから、運営できる気がしない」
こうした不安はもっともです
私自身で新築の民泊運営をした際には、副業で十分に回せているという手応えがあります

本記事では、空き家で民泊する場合に、サラリーマンが挑戦するために必要なこと、収益性の期待、運営経験からのコツについて解説していきます
第1章:なぜ今、空き家×民泊がサラリーマンに向いているのか?
空き家は全国で約820万戸市場は縮小どころか拡大している
総務省の統計によると、日本の空き家は約820万戸に達しています
つまり空き家の仕入れがやりやすい時代になっており
市場参入のハードルが年々下がっている状況になってきています
総務省統計局
補助金・助成金で普通より安く参入できる
自治体によっては
- 空き家改修補助金
- 移住促進に伴うリフォーム支援
- 空き家利活用の補助
など、サラリーマンでも使える制度が多数あります
観光需要が安定している地域では民泊のニーズが強い
ホテル不足の市町村や、地方の人気観光地では「1棟貸し」の需要が伸びています
特にファミリー層・グループ客はホテルより民泊を選ぶ傾向が強く
空き家の再生は理にかなったビジネスです
なぜサラリーマンに向いているのか?
一番の理由は、戸建の賃貸より利回りが跳ね上がる可能性があり
少ない物件数で収益が作れるためです
賃貸だと家賃7〜10万円の世界ですが、民泊なら
- 1泊8,000〜20,000円
- 稼働率が60〜80%のケースがある
という状況も珍しくありません
また、民泊は「事業運営」であり、
- 清掃の外注
- メッセージの自動化
- チェックインの無人化
など、仕組み化できる要素が多いため、副業としての相性が良いのです

空き家が増える・民泊需要が伸びる・補助金もあるこの3つが同時に揃っている今は、サラリーマンが参入しやすい過去最良のタイミングであるといえるでしょう
第2章:サラリーマンが始める前に知っておきたい3つの壁と乗り越え方
空き家×民泊はメリットばかり語られがちですが
絶対に知っておくべき壁があります、先に理解しておくことで、失敗のリスクを大幅に減らせます
法規制(民泊新法/旅館業)
民泊には大きく3つの運営方法があります
- 住宅宿泊事業(民泊新法)…年間180日制限あり
- 簡易宿所(旅館業)…日数制限なし/必要設備が増える
- 特区民泊…自治体によって可能なエリアが限られる
初心者が迷いやすいのはどれで始めればいいかという点だと思います
一番大事なのは民泊はその土地に馴染んだ方法を選択する事であり
行政の民泊担当に直接確認する方が
その土地にあった方法がわかるということです
民泊の申請は、行政とのメールと電話だけで完結することがほとんどです
不安な人ほど、まず自治体の担当へ相談するのが最短ルートといえるでしょう
観光庁 民泊新法サイト
物件選定と現地調査
空き家だからといって、すべてが民泊向きではありません
特に見落とされがちな点について整理しておきましょう
- 立地(観光地までの距離)
- 間取り(6人以上泊まれるか)
- 駐車場の有無(地方民泊は必須)
- 周辺環境(スーパー・温泉・バス停など)
民泊は賃貸より立地の影響が大きいため注意が必要です
安いからという理由だけで郊外の空き家を買ったら、需要がほぼゼロで稼働率20%になる
という可能性も十分にありえます
民泊は特に場所がすべてです、仕入れ前に徹底した需要調査が絶対条件です
運営の手間
民泊運営というと、
- 清掃
- メッセージ返信
- トラブル対応
といった「手間」のイメージが強いですが、実際には外注やテンプレ化で大幅に削減できます

私が新築民泊を運営した際は、負担と言えば月に1回の管理会社との綿密な打ち合わせ程度で、サラリーマンでも十分対応可能な方法はあります
第3章:実際にどう始める?空き家×民泊の進め方
空き家を活用した民泊ビジネスは、手順を理解しておけばサラリーマンでも十分に実行できます
ここでは、最も迷いやすい「仕入れ → 再生 → 届け出 → 運営」までの流れについて解説します
ステップ1:空き家の仕入れ
まず最初に重要なのが「仕入れルート」です
空き家の多くは市場に出回らないため、以下のようなルートがもっとも現実的です
- 地元不動産会社に直接訪問して、放置物件リストを見せてもらう
売主が困っているケースが多く、価格交渉が通りやすい - 相場より30〜50%安く買える可能性がある
500万円エリアでも200〜350万円で取得できることもある
購入価格と売上がほぼ同等という、空き家民泊ならではの高利回りも狙えます
ポイントは「築年数ではなく、需要 × 写真映え × 清潔感」で勝負できる物件かどうかということです
ステップ2:再生・リフォーム
空き家のリフォームは、つい凝りたくなるポイントですが、民泊ではやりすぎ厳禁です
大切なのは「写真映え」です
民泊の予約判断は、エリアが決まれば次に8割が写真で決まります
そのため、豪華な設備ではなく
- 白基調のクロス
- 清潔感のある床材
- 温かい照明
- 統一感のある家具
この4つを整えるだけで、十分に戦えます
水回りを触らなければ、100万円以内で再生できることも多いでしょう
空き家に限らず水回りの交換費用は高くなる傾向があります
逆に言えば、水回りが「使える状態」なら、大幅なコストカットが可能です
物件のサイズによるところが大きいですが概ねの価格帯としては
- 壁紙張り替え → 10〜20万円
- 床リフォーム → 10〜25万円
- 家具家電 → 20〜40万円
- ハウスクリーニング → 2〜5万円
このくらいの規模で、合計で60〜100万円で収まることも十分あり得ます
ここは「戸建投資のリフォーム」よりも圧倒的に低コストで、民泊の強みといえます
ステップ3:民泊として届け出・開始
民泊の届け出は、初めてだと難しく見えますが
行政の制度として取り組みたい意図もあるため手順を踏めば十分できる内容です
申請は行政とのメールや電話で完結することも可能です
行政の担当者は非常に丁寧で協力的です
- わからない部分をそのまま相談
- 足りない書類もメールで送付
- 不備はその場で直せる
空き家×民泊でも、この点は変わりません
ステップ4:運営
運営で最も重要なのは「自動化」です
チェックイン案内は自動化しましょう
民泊管理システム(Airhost、Beds24 など)を使えば、
- チェックイン方法の自動送信
- 宿泊前後のリマインド
- ハウスルール送付
- レビュー依頼
これらがすべて自動で流せます
レビューが20件を超えると、価値が固定化される傾向があります
民泊はレビューが命です
- 20件以上の評価
- 星4.7以上をキープ
- 写真の見た目とレビューが一致 → 安心して予約
すると、稼働率が安定し、値下げ競争に巻き込まれなくなります
第4章:空き家×民泊の収益性は?数字で具体的に比較
空き家民泊の魅力は、何と言っても収益性の高さです
ここでは、戸建賃貸との具体的な比較をしていきます
戸建賃貸の一般的な利回り:8〜12%
戸建投資は安定していますが、飛び抜けた収益にはなりづらいです
- 家賃7〜8万円
- 改修に150〜250万円
- 利回りは8〜12%に落ち着く
これは十分に堅実ですが、爆発力はありません
空き家×民泊の場合:利回り20〜50%も珍しくない
民泊は宿泊費×稼働率で売上が決まります
- 宿泊単価:8,000〜20,000円
- 1ヶ月の稼働日数:15〜20日
- 年間売上:120万〜240万円
- 投資額:100〜250万円
この数字から単純計算すると、利回り20〜50%は現実的に到達可能です
稼働率60%でも黒字になる構造
民泊は変動費型のビジネスなので、
- 稼働率60%
- 宿泊単価1万円
- 月売上18万円
これだけで固定費をかなり賄えます

少ない物件数で利益を出せる点が戸建投資との決定的な違いです
第5章:サラリーマンでも再現できる仕組み化の要点
サラリーマンが民泊を運営するうえで最重要なのは、「自分が動かない仕組み」を作ることです
筆者は新築での民泊すが、空き家×民泊にも応用できる形で紹介します
清掃外注化:人に任せる仕組みを作る
清掃は労力の8割を占めます
必ず外注し、清掃のマニュアルを整えましょう
- 写真付きマニュアル
- 退出後のチェックリスト
- 報告写真のテンプレート化
これだけで品質が安定し、トラブルが激減します
コメント感想を確認し、掃除が行き届いていない箇所は都度追加していきましょう
メッセージ自動化:無駄な時間をゼロに
自動送信テンプレートを活用すれば、
- チェックイン案内
- 近隣情報
- 緊急連絡先
- チェックアウト案内
すべてを自動運用できます
レビュー管理で評価を底上げ
レビューは集客の8割を決めるため、筆者は運営上もっとも重視しています
- 宿泊直後にレビュー依頼を自動送信
- ウェルカムドリンクに添えたレビューのお願いメッセージ
- トラブル対応は迅速にテンプレ化
結果として、星4.8以上を維持しやすくなり、予約単価と稼働率が安定します
第6章:よくある失敗例と、その回避策
空き家×民泊は高利回りが期待できる一方で、準備を誤ると赤字に転落するケースもあります
ここでは、初心者が陥りがちな典型的な失敗パターンと、その回避方法を解説します
失敗例①:需要調査不足(観光地まで車で30分など)
実際によくある例が、物件が安かったから買ったタイプの失敗です
立地を軽視すると、どんなにおしゃれにリフォームしても稼働しません
典型的な失敗パターン
- 観光地に近いと思ったら実は車で30〜40分
- そもそも観光需要が低い町
- ビジネス需要が皆無
- 駅が遠く、車なしではアクセス不可
結果としては、稼働率が低くなり赤字が確定します
回避策としてあげられるのは、事前の調査で
- Airbnbの「過去データ」を確認(同エリアの稼働率・価格・レビュー数)
- 需要が弱いエリアでは絶対に買わない
- 近隣に競合が複数ある場所の方が需要がある証拠
最低でも「需要が既にある場所」×「競合と同等のクオリティ」を満たすことが必須です
失敗例②:リフォームしすぎ(こだわりで費用爆増)
空き家再生で最も多いのが
「どうせなら綺麗にしよう」と際限なく予算が膨らむパターンです
ありがちな費用爆増の原因
- 床材を高級品に変更
- 設備をフルリフォーム
- デザイナーに依頼して高額に
- DIYをやろうとして時間と費用が倍増
こうしたこだわりリフォームは、投資回収を大きく遅らせます
回避策としてあげられるのは
- 重要なのは「写真映え」だけ
- 水回りを触らなければ費用は100万円以内に収まるケースが多い
- 白壁+木目+間接照明で十分勝てる
民泊は「モデルルームの美しさ」よりも
写真で魅力が伝わるかどうかで収益が決まります
失敗例③:運営を自分で抱え込む(メッセージ疲れ)
運営疲れによる離脱も十分にありえます
- メッセージ対応が1日2〜3件
- 清掃のチェックが不安
- 予約の確認漏れ
- トラブル対応のストレス
これらを全部自分でやると、サラリーマンには継続が困難です
回避策としては
- 清掃は外注(近所の主婦さんや業者)
- メッセージはテンプレ自動化
- チェックリスト化でミス削減
- レビュー対策の仕組み化
運営は 外注化・テンプレ化・見える化(チェックリスト) の3点で解決していきましょう
第7章:成功者に共通するポイント3つ
空き家×民泊で安定収益を上げている人には、はっきりとした共通点があります
これは規模や経験の有無に関係なく、サラリーマンでも再現可能なポイントです
① やることを仕組み化している
成功している人は、とにかく「属人化」を嫌います
- メッセージテンプレート
- 清掃外注
- 自動チェックイン
- ルール表・マニュアル化
誰が見ても同じ運用ができる状態 を作っているため、運営負荷が激減し、スケールが容易になります
② 写真映えとレビュー対策を徹底している
民泊の収益を最大化する武器は、
「写真」 と 「レビュー」 の2つです
成功者はここに全力を投じています
- プロカメラマンを入れる
- アクセントクロス・間接照明で写真映えを作る
- レビュー対策マニュアルを整備
- 滞在者の不満が出ない仕組みを事前に構築
レビュー4.7以上になると、検索順位が上がり、稼働率が安定します
③ エリア選定と需要調査に全力を注いでいる
成功者は、物件を買う前に、Airbnbの過去データ・価格帯・レビュー数
を徹底的に分析しています
逆にいうと、この調査さえ完璧なら、リフォームや運営の差は誤差に近くなります
空き家×民泊は「選ぶ前」で8割決まると考えるとよいでしょう
まとめ
空き家×民泊は、一見ハードルが高いように見えますが、実際は仕組み化できる投資であり
サラリーマンとの相性が非常に良い分野です
空き家を活用した民泊運営は、
時間が限られたサラリーマンでも始められる現実的なビジネスモデル です

民泊は高利回りが期待できる投資で、参入障壁が高いイメージがあり差別化しやすい分野です、まず第一歩として、需要調査から始めてみましょう

