はじめに
「会社員として安定した収入を持ちながら、不動産投資で資産形成をしたい」──そう考えるサラリーマンは少なくありません
しかし、不動産投資には思わぬ「副業規制」の落とし穴があります

今回は、フィクションの物語を通じて、副業規制を甘く見てしまったサラリーマンの失敗ストーリーを描きます
導入:会社員の副業禁止と不動産投資の狭間

副業禁止って、うちの会社でもよく言われるけど、不動産投資は大丈夫なのかな?
金曜の夜、Aさんはふと妻のBさんに問いかけました
Aさんは大手メーカーに勤める会社員。真面目に働き続けてきたが、将来の年金や教育費、住宅ローンの負担を考えると心配は尽きません
そんな中で「不動産投資」というワードに出会いました。マンション経営やアパート経営は、いわゆる「副業」ではなく「投資」とみなされることが多いらしいとのこと

不動産って資産運用の一種だし、株や投資信託と同じで大丈夫なんじゃない?
とAさんは考えていました
ところがネットを調べると「規模が大きくなると副業とみなされるケースがある」という記事もちらほら
Bさんは不安そうに

万が一、会社にバレたらどうするの? 懲戒とか出世に響くとか、いろいろあるよ

投資だから大丈夫
という思いと

本当に大丈夫なのか?
という不安の間で揺れていました
失敗事例:Aさんが体験した「会社に呼び出された日」
数年後、Aさんは区分マンションを1戸購入し、順調に家賃収入を得ていました
月に数万円のキャッシュフロー。これなら副業と見なされることもありませんでした

やっぱりあくまで投資なので大丈夫!
黙々と返済していけば老後の年金代わりになるはずでした
ところが、欲が出しまい、2戸目、3戸目と購入を進め、気づけばアパート一棟にまで手を出していきました
管理会社を通じて運営していましたが、規模が大きくなれば当然、確定申告での収入も増えていきます
ある日、会社の人事部から呼び出しがありました

Aさん、ちょっといいかな? 君の不動産収入について確認したいことがある
背筋が凍りました。どうして会社が知っているのか
理由は住民税でした。給与所得以外の収入があると、住民税額が変動し、会社を通じて通知されます
そのとき「副業収入」と誤解されるケースがあるのです
人事担当は柔らかい口調だったが、質問は鋭く

この規模だと、会社の業務に支障をきたす可能性があると判断される場合もあるんですよね
結局、懲戒までは至らなかったが、昇進ラインから外されることになってしまいました
帰宅後、Aさんは落ち込んだ表情でBさんに報告しました

やっぱり副業って見られたよ。投資だから大丈夫って思ってたけど、規模が大きくなるとダメなんだ…
Bさんはため息をつきながらも、こう励ました

大丈夫、まだ取り返せるよ。次からはもっと慎重にやろう
規模による解釈の違い
不動産投資は「投資」とみなされることが多いです。
株式や債券、投資信託と同じ資産運用の一形態だからです。しかし、規模が大きくなり「事業性」が強くなると「副業」と判断される余地が出てきます
例えば、以下のような判断基準が存在します
- 戸数や規模:1~2戸の区分マンションは投資と見なされやすいが、一棟アパートや複数棟の所有は事業に近い
- 労働時間の有無:自分で管理・修繕・入居者対応をしていると「副業性」が強まります
- 収入規模:給与収入に匹敵するほどの家賃収入があると、会社側は「業務に支障が出るのでは」と警戒されます

じゃあ、会社が一番嫌がるのは“仕事に支障が出ること”なんですね

そうです、だから規模が小さければ“ただの資産運用”としてスルーされますが、大きくなれば“副業”に見られるということになります
Aさんは身をもって学びました
副業規制を回避する工夫
では、どうすれば「副業禁止」に引っかからずに不動産投資を続けられるのか。AさんとBさんは対策を練っていきました
規模を抑える
まずは無理に拡大しない。区分マンション1~2戸程度なら、会社から咎められる可能性は低いです

最初の1戸目だけにしておけばよかったよな

でも、それを経験したからこそ分かったんじゃない?
管理を外部委託する
自主管理は避け、管理会社に委託する。これにより、労働性を排除できます
確定申告と住民税の納付方法に注意
副業が会社にバレる典型的な理由は「住民税」です
「普通徴収」を選択すれば会社経由で通知されません

確定申告のときに“普通徴収”ってちゃんとチェックしないとダメなんだね

これを怠ると、僕みたいに呼び出されんですね
4会社に説明できる準備をしておく
どうしても規模が大きくなったら、正直に「資産運用です」と説明できるようにしておく
会社の利益相反や労務支障を生じさせないことを強調するとよいでしょう
家族との会話から見える心理

結局、不動産って投資でもあり、副業でもあるグレーな存在なんですね

でも、だからこそ、家族でちゃんと相談しながら進めないと危ないってことね
失敗を経験したAさんは、Bさんと定期的に家計会議を開くようになりました
投資の規模、ローンの残債、キャッシュフロー、そして会社への影響。家庭内で共有することで、リスクを最小化することができます
まとめ:副業規制を恐れず、正しく準備する
不動産投資は「副業禁止」の壁を避けやすい投資です。しかし、規模を大きくしすぎると「副業」と判断されるリスクがあります
- 規模を抑える
- 管理を委託する
- 住民税の扱いに注意する
- 家族と共有し、会社に説明できる準備をする
これらを守れば、不動産投資は会社員にとって心強い資産形成の手段となるでしょう

失敗したことは心中お察ししますが、学ばれたことは大きいと思います。これからは家族と一緒に、リスクに備えながら堅実にすすめられることを応援いたします


