不動産投資で2件目は買うべき?|失敗しないためのキャッシュフローチェックリストとは

投資拡大・実践記録
  1. はじめに:なぜ「2件目購入前のチェック」が最重要なのか?
  2. 第1章:2件目購入が「失敗の分岐点」になりやすい理由
    1. 融資条件が1件目より厳しくなる
    2. 家賃下落・空室・修繕が重なる
  3. 第2章:2件目の意思決定を左右する「キャッシュフローチェックリスト」
    1. チェック①:1件目の年間キャッシュフローは黒字か?
    2. チェック②:手元資金は最低いくら必要か?
    3. チェック③:税引き後キャッシュフローはどうか?
    4. チェック④:1件目と2件目の返済比率は適正か?
    5. チェック⑤:3〜5年単位の修繕・管理コストは把握しているか?
  4. 第3章:銀行は2件目で見ている視点
    1. 視点1 1件目の運用実績
    2. 視点2 手元資金(預金の厚み)
    3. 視点3 返済比率
    4. 視点4 勤続年数・収入推移
    5. 視点5 物件の収益性とリスク
    6. 2件目以降は「勢いで買う人」を銀行は嫌う
  5. 第4章:2件目が「買っていい物件」かどうか判断する3ポイント
  6. ポイント①:収支が安定しているエリアか?
  7. ポイント②:物件の劣化スピードと修繕計画は妥当か?
  8. ポイント③:管理会社の実績は信用できるか?
  9. 第5章:2件目は「買うべき人」と「まだ買うべきでない人」
  10. 2件目を買うべき人
    1. 1件目が黒字で安定している
    2. 手元資金に余裕がある
    3. 返済比率が高くない
    4. 将来計画(出口)が明確
    5. 銀行の担当者とコミュニケーションが取れている
  11. 2件目をまだ買うべきでない人
    1. 1件目の運用に不安がある
    2. 修繕計画が曖昧
    3. ランニングコストを把握していない
    4. 感情的に「早く拡大したい」と焦っている
  12. まとめ:2件目の判断は「勢い」より「数字」で決める

はじめに:なぜ「2件目購入前のチェック」が最重要なのか?

不動産投資は、1件目よりも2件目のハードルが圧倒的に高くなります

理由はシンプルで、2件目からは融資額も累積で増えて銀行も「実績」と「資金力」を厳しく見始めるからです

1件目は、「勢い」「運」「タイミング」で買えてしまうケースも多いと思いますが

2件目以降は、現金の収支の読み違いが原因で一気に致命傷につながり、そこから先に進めなくなるリスクも高まります

特に投資の中級者が注意しておきたいのは

  • 1件目が偶然うまくいった
  • 拡大したい気持ちが強い
  • 銀行が出す「少し厳しめの条件」に気づかない

といった「調子に乗った拡大」に陥らないようにすることです

2件目を買う前には、「買うべきか?それとも今は買うべきでないか?」
キャッシュフローの数字で判断する必要があります

本記事では、投資中級者に向けて、2件目を冷静に判断するための「キャッシュフローチェックリスト」と、銀行が見ているポイントについて解説します

第1章:2件目購入が「失敗の分岐点」になりやすい理由

不動産投資家の多くは、1件目よりも2件目でつまずく可能性が高くなります
理由について整理していきましょう

融資条件が1件目より厳しくなる

銀行は1件目では「属性頼りで出す」ケースもありますが、2件目からは
「返済比率」や「自己資金」をシビアにチェックしてきます

「年収も変わってないのに急に通らなくなった…」というケースは非常に多いです

返済比率(DSCR)についてはこちら

家賃下落・空室・修繕が重なる

1件目は初心者向けローリスクな物件であっても、2件目も運良く優良な物件が見つかるとは限りません

  • 家賃の下落
  • 修繕費の発生
  • 管理トラブル
  • 予想外の空室期間

このような運営上のリスクが2物件分になるため、キャッシュフローの乱れが一気に拡大します

複数物件を所有していると、キャッシュフローがマイナスになっても逃げにくいです
手元資金が少なくなることで「連鎖赤字」に陥るリスクが高まります

重要なのは「感情」や「勢い」より、「数字」で判断することが2件目の投資で失敗しない心構えです

第2章:2件目の意思決定を左右する「キャッシュフローチェックリスト」

2件目の投資判断は、このチェックリストを守ることで、大きな失敗をできる限り回避することができるでしょう

チェック①:1件目の年間キャッシュフローは黒字か?

2件目を検討する前に、まず確認すべきは、「そもそも1件目で黒字にできているのか?」
という根本的な部分です

  • 家賃収入
  • 管理費・修繕積立
  • 固定資産税
  • 空室リスク
  • 保険
  • ローン返済

これらを差し引いた後、実質のキャッシュフローが黒字であることが絶対条件です

「現金ベース」で黒字かを確認しましょう
減価償却による黒字の場合は、期間限定の状況であることを前提に判断しましょう

チェック②:手元資金は最低いくら必要か?

2件目で考慮すべき資金は

  • 諸費用
  • 運転資金
  • 突発修繕用の緊急資金
  • 空室リスクへの備え

といったもので、最低でも100〜300万円の手元資金がないと、2件目の運営はリスクが高いです

手元資金がゼロになると、赤字が連鎖し、一気に破綻リスクが高まります

チェック③:税引き後キャッシュフローはどうか?

2件目を購入すると、課税所得が増え、

  • 住民税
  • 所得税

が増加する可能性があります
つまり、税引き前では黒字なのに、税引き後は赤字になるケースも出てきます

必ず「税金込みのキャッシュフロー」も確認した上で状況を判断するようにしましょう

チェック④:1件目と2件目の返済比率は適正か?

返済比率が高いと、2件目以降の融資が極端に通りにくくなります

一般的な目安は返済比率30〜40%以内と言われています

返済比率が高いまま2件目を買うと、銀行から「拡大しても返済できない人」
と判断され、融資戦略が失敗に終わります

チェック⑤:3〜5年単位の修繕・管理コストは把握しているか?

2件目購入後に一気に増えるのが、中期的なランニングコストです

  • 設備交換
  • ハウスクリーニング
  • 原状回復
  • 保険更新
  • 管理費の改定

これらは「見えにくい支出」ですが、2件同時に重なると致命的な赤字を生みます
投資中級者が油断しがちな部分なので、慎重に見積もりましょう

第3章:銀行は2件目で見ている視点

銀行の審査は、1件目と2件目ではまったく別物です
2件目の審査で銀行が特に重視しているポイントは以下の通りです

視点1 1件目の運用実績

銀行は、あなたの「投資家としての実力」を1件目の運用データで判断します

  • 入居率はどうか?
  • 家賃滞納はないか?
  • キャッシュフローは安定しているか?

数字で簡単に分かりやすく結果が見えます

視点2 手元資金(預金の厚み)

銀行は「返せる人」ではなく

「返し続けられる人」

に融資を出します

そのため、手元資金の厚みは非常に重要な審査項目です

視点3 返済比率

2件目はここが最も重視されます

返済比率が高い人は、銀行から

「返済能力に不安がある」

と判断され、融資審査がとおらなくなります

視点4 勤続年数・収入推移

  • 転職直後
  • 昇給が不安定
  • ボーナス依存

こういった属性はマイナス評価に繋がります

視点5 物件の収益性とリスク

銀行は「安全な物件」にしかお金を出しません
特に2件目からは、物件の収益性・エリア・築年数の評価が厳しくなると考えておきましょう

2件目以降は「勢いで買う人」を銀行は嫌う

銀行の担当者が警戒するのは

「調子に乗った拡大」です

数字の裏付けがない人は2件目の融資の審査は厳しくなるでしょう

第4章:2件目が「買っていい物件」かどうか判断する3ポイント

2件目を買うかどうかの判断は、1件目以上に慎重である必要があります
ここを間違えると、中級者が最も陥りやすい「拡大失敗ルート」に直行してしまいます

以下の3ポイントは、2件目を買う際の最低限の基準として参考にしてください

ポイント①:収支が安定しているエリアか?

2件目の物件選びでまず見るべきは、
「物件」ではなく「エリアの収益安定性」です

  • 入居がついているのは「たまたま」ではないか?
  • 近隣の競合物件と比較して強みがあるか?
  • 再開発・大学移転・大型工場閉鎖などのリスクはないか?

1件目の成功体験があると油断しがちですが

特に、2件目は「エリア選定の失敗」が致命傷になりやすい点に注意が必要です

ポイント②:物件の劣化スピードと修繕計画は妥当か?

2件目では、修繕が重複して発生するリスクが一気に高まります

  • 屋根・外壁の修繕履歴
  • 給湯器・設備の耐用年数
  • 3〜5年以内に発生しそうな中規模修繕
  • 積立てが適切に行われているか?

1件目は「修繕パターンの経験が少ない」ため
中級者の場合、この部分を過小評価してしまわないよう注意が必要です

特に、1件目と時期が重なる修繕は
キャッシュフローを一気に圧迫するため、最も注意するべきポイントです

ポイント③:管理会社の実績は信用できるか?

2件目で油断しがちなことは

「1件目と同じ管理会社なら大丈夫でしょ」

という思い込みです
物件タイプ・エリア・入居者層が変わると、同じ管理会社でも実力に差が出くることに注意が必要です

管理会社としては

  • 過去の入居率・平均空室期間
  • クレーム対応スピード
  • 巡回・清掃体制
  • リフォーム提案の適正性
  • 担当者のレスポンス

といった事に注意が必要です

管理会社の実力が物件の収益性を左右します、「物件を買う」ではなく
「運用を依頼する相手を選ぶ」という意識が必要です

第5章:2件目は「買うべき人」と「まだ買うべきでない人」

2件目を買うべきかどうかは、
「現状の運用状態」「手元の状況」「心の余裕」で判断できます

ここでは、判断を明確にするために買うべき人/まだ買うべきでない人
それぞれの特徴を整理しておきましょう

2件目を買うべき人

1件目が黒字で安定している

  • 毎月のキャッシュフローが黒字
  • 入居率が安定
  • トラブルがほぼない

という状況であれば、安定していると言えるでしょう

1件目で「運用スキル」が身についている人は、
2件目でも成功確率が高いです

手元資金に余裕がある

  • 最低100〜300万円
  • 突発修繕にも対応できる
  • ローン返済にもゆとりがある

という状況であれば手元資金に余裕があると言えます

キャッシュフローが尽きる瞬間が破綻のスタートになるため、重要なポイントです

返済比率が高くない

  • 返済比率30〜40%以内が目安
  • 今後の拡大余地がまだある

銀行が融資の審査で最も重視するポイントでもあります

将来計画(出口)が明確

  • 売却するのか?持ち続けるのか?
  • 何件まで拡大するのか?

将来のゴールがある人は判断を誤りにくいです

銀行の担当者とコミュニケーションが取れている

銀行担当者が味方になると、融資は審査もスムーズに進められるようになります

2件目からは
担当者との関係性が結果を大きく左右します

2件目をまだ買うべきでない人

買うべき人の裏返しになりますがこちらも整理しておきましょう

1件目の運用に不安がある

  • 空室が長い
  • 家賃が下落気味
  • トラブル対応が大変

このような運営状況では、まだ不安があるといえます

まずは「1件目を安定させる」ことを最優先にしましょう

修繕計画が曖昧

物件は買った瞬間から劣化します
修繕費の見通しが甘いと資金が足りなくなるリスクが高くなります

まずは将来の支出の予測を明確にしておきましょう

ランニングコストを把握していない

  • 管理費
  • 修繕費
  • 固定資産税
  • 保険

こういった費用がランニングコストとして重要です

これらが軽視されていると、2件目の収支が悪化するリスクが高まります

感情的に「早く拡大したい」と焦っている

最も危険なパターンです
焦りは判断を狂わせ、銀行の審査でも良い印象になりません

不動産投資は時間を味方につける投資です
焦らずに着実に進めるようにしましょう

まとめ:2件目の判断は「勢い」より「数字」で決める

2件目購入は、不動産投資における最初の大きな分岐点です

  • 「買いたい」ではなく「持ち続けられるか」
  • 「勢い」ではなく「数字」で判断する
  • キャッシュフローを徹底的にチェックする

この基準を守るだけで、
中級者にありがちな「連鎖的な失敗」を回避する事ができるでしょう

数字を整え、運用を安定させながら2件目に進む人だけが、
その後の 3件目以降へのステップアップの道が開くことができるでしょう

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