はじめに:なぜ空室問題はサラリーマン投資家の最大ストレスなのか?
不動産投資において、運用段階で最も精神を削るのが「空室」です
購入時はいくら慎重に分析していても、いざ運営が始まってから「予定外の空室」が続くと、毎月のキャッシュフローが一気に悪化し、不安が膨らみます
しかもサラリーマン投資家は本業の合間に対応するしかありません
そのため「管理会社に任せています」という姿勢になりがちですが
管理会社任せでは埋まらない時代になっています
賃貸市場は昔より競争が激化しており、ポータルサイトでの見え方や家賃設定の1,000円の違いで
反応が変わる「データ社会」になって来ています
そして空室が埋まるかどうかは 「家賃・写真・タイミング」この3つで9割が決まる
と言っても過言ではありません
裏を返せば、オーナー側でコントロールできる改善ポイントも存在するということです

本記事では、空室対策について、サラリーマン投資家でも実践できる方法について解説していきます
第1章 なぜ空室は埋まらないのか?その主な原因は3つ
空室が埋まらない理由は複雑に見えて、実は非常にシンプルです
ほぼすべての空室になる主な原因は次の3つのどれかで説明できます
家賃設定が市場より高い
空室原因の 6〜7割は家賃設定です
管理会社は家賃を下げたがらない傾向があります
理由は単純で、家賃が下がると管理会社の手数料収入も減ります
そのため「このままの家賃で様子を見ましょう」と言いがちです
しかし入居者はポータルサイトで、
同じエリア・同じ条件の中から横比較して物件を選ぶ事ができるため
少しでも割高に感じた瞬間に候補から外されます
特に「同条件の物件の中央値より5%高い」場合は、ほぼ間違いなく反応が落ちるでしょう
写真が弱く魅力が伝わらない
今の賃貸募集は写真の質も入居者の心をつかむポイントの一つです
入居者はまず「写真」で物件を絞り込み、詳細ページに進むかどうかを決めます
- 暗い
- 斜めになっている
- 生活感が残っている
- 広さが伝わらない
- ピンボケしている
このどれかに当てはまるだけでクリック率が落ち、内見数が激減します
スマホでも十分改善できますし、プロ撮影(5,000〜15,000円)の費用対効果も十分に期待できます

写真は「物件の営業マン」です、魅力が弱ければ売れないのは不動産でも同じです
募集タイミングが悪い
空室期間が伸びる原因のひとつは準備が遅いことです
- 退去後にリフォーム業者を手配
- リフォームが終わってから写真を撮影
- その後に募集開始
この流れだと 繁忙期のチャンスを逃します
さらに、オフシーズンに入ると一気に内見数が減り、長期空室の典型的なパターンに陥ります

不動産は引越シーズンを狙うと効果が高く、空室は「最初の1週間」で勝負が決まることを理解しておく必要があります
第2章 空室を埋める賃貸募集の3原則とは?
ここからは、空室対策の核心となる「3原則」を具体的に解説します
原則① 適正家賃の設定:最初の30日で勝負する
多くのオーナーが誤解しがちなのは
募集開始直後が最も決まりやすい期間ということです
物件が新規に掲載されると、ポータルサイト上で「新着」として上位に表示され
閲覧されやすくなります
この最初の波に乗り遅れると、一気に競争力が落ちます
そのため、迷ったら家賃は最初から気持ち下げるのが鉄則です
1,000円下げるべきケース
- 周辺相場より微妙に割高
- 2週間以内に内見が入らない
- 内見後の申し込みが入らない
下げなくて良いケース
- 新築に近くてかつ内見は入っている
- 設備が魅力的で他と差別化できている
- エリアの供給が少ない
また、家賃と空室期間には損益分岐点があります
たとえば家賃55,000円なら、1ヶ月の空室で55,000円の損失
1,000円下げたとしても55ヶ月住めばプラスになります

「目先の1,000円」にこだわるより「空室1ヶ月」の打撃のほうが大きいのです
原則② 写真がすべてを決める:写真は物件の営業マン
写真の改善だけで申し込みが入るケースは多数あります
そのくらい写真のインパクトは大きいです
というのも、検索で確認できる時代で、最初に飛び込んでくるのは写真の情報だからです
特に効果が高いポイントは
- 清掃後の明るい写真に差し替える
- 広く見えるアングル(対角線を意識)
- 電気をすべてつける
- 退去当日にもとりあえず仮撮影
- リフォーム後に本撮影
があります、管理会社の写真が弱いこともあるので
オーナー自身が写真を送るだけで反応が劇的に変わる場合もあります
原則③ 募集タイミングを逃さない:繁忙期の3週間が生命線
退去連絡を受けた瞬間からオーナーの仕事は始まります
- リフォーム内容の確認
- 業者手配
- 写真の準備
- 募集開始の指示
特に繁忙期(1〜3月)は、3週間の戦いです
この時期に掲載が遅れると、それだけで数ヶ月の空室リスクが生まれます
管理会社任せだと、募集開始が遅延する可能性があります
「いつから募集を開始しますか?」を必ずオーナーが指示するなど、ちょっとした管理で空室のリスクを減らすことができます
第3章 サラリーマンでもできる空室改善の実践ステップ
空室対策は「管理会社任せにせず、自分で動く」事ができれば大きく改善することができます
サラリーマンでも隙間時間でできる高い3ステップを紹介します
ステップ1:家賃の相場チェック(10分で可能)
空室が長引く最大の原因は「家賃が周辺より高い」ことです
まずは10分だけ使って相場を確認しましょう
相場確認の手順
- SUUMO、Homes、athomeを開く
- 自分の物件と同じ条件(エリア・間取り・築年数)で検索
- 3ポータルの中央値をざっくり把握
実際の賃料帯を見ると、想定より500〜3,000円の差があったりします
管理会社の「今の家賃で行きましょう」は鵜呑みにしない
管理会社は家賃を下げた提案をしづらい立場にあります
家賃を下げると「担当者の評価が下がる」「管理手数料が減る」という構造のケースがあるからです
オーナー自身が相場を見て判断することが空室解消の第一歩です
ステップ2:写真の差し替え依頼と自撮りの併用
募集写真は入居者にとって「物件の第一印象」です
写真が弱いと、家賃を下げても決まりません
写真を変えるだけで申込みが入る理由
ポータルサイトでは、
写真、家賃、設備
の順番で検討されます
つまり、写真が悪いと、比較対象にすら入らない事が起こりえます
オーナーが写真を送ると管理会社の姿勢が変わる
自分で撮った写真を送るだけで、
- 管理会社の掲載スピードが上がる
- 写真の質が改善される
- 内見の入り数が増える
という即効性があります
オーナーの姿勢が伝わるため、管理会社の姿勢が変わる可能性があります
ステップ3:募集開始と告知のスケジュール管理
空室が長引くのは「募集開始が遅い」ことが大きな理由の一つです
退去1〜2ヶ月前の先行募集が鉄板
退去連絡を受けたら、即日ポータルに掲載し内見可日を設定しましょう
これが最速で入居を決める鉄則です
募集強化は「月初〜中旬」
入居希望者が最も動く時期に合わせて、
- 写真更新
- 家賃調整
- 管理会社への催促
を集中投入するだけでも効果が出ます
内見が入らない時にチェックすべき3点
- 家賃が高い
- 写真が弱い
- 掲載順位が低い(ポータルで表示が後ろになっている)
この3つを対策する事で内見が入る可能性を高くすることができます
第4章 長期空室を防ぐための運用設計
中級者の空室対策は「仕組み化」がカギです
行き当たりばったりではなく、再現性のある運用フローを作ることで空室リスクを最小化できます
管理会社の選定を「空室対応力」で見る
管理会社は「家賃管理型」か「空室改善型」に分かれます
見るべきポイントは次の3つです
- 募集スピード
退去連絡後すぐに募集開始してくれるか
写真差し替え依頼に迅速に対応するか - 写真の質
斜めからの暗い写真が掲載されていないか
室内の魅力を引き出す写真になっているか、他の物件の写真と見比べてみましょう - 修繕の提案力
最小限の費用で見栄えを改善する提案をしてくれるか

この3つができる会社は空室対応力が高く、長期空室に悩みにくい傾向があります
スムーズな入退去を実現する「型」を作る
空室期間を短くするためには
入退去の流れをテンプレート化する事で大きな差を付けられます
理想の流れは
- 退去連絡
- 清掃(簡易)
- 写真撮影(仮)
- 募集開始
- 退去後の清掃・必要なリフォーム
- 写真撮影(本番)
この型を管理会社に共有し、
「この流れで進めてください」と伝えておくと、
あなたが動けない平日でもスピーディに進みます
定期的に募集データをチェックする習慣
空室期間が長くなる原因のひとつは
募集状況を数字で追えていないことです
チェックすべきデータは
- ポータルサイト掲載順位(上位に出ているか)
- 写真の更新日
- 管理会社からの週次レポート(内見数・問い合わせ数)
数字を見て改善できるオーナーは
空室が長期化しにくく、運用ストレスも減らすことができます
まとめ:空室は「家賃・写真・タイミング」で9割解決できる
空室対策は複雑に見えて、やるべきことは3つです
- 家賃
- 写真
- タイミング
この3つを適切に管理すれば、物件の空室リスクは確実に改善していきます
空室対策は才能ではありません
正しい型を知り、実行するだけで成果を出すことは可能です

適切な対策を備えることで、空室のストレスから解放され、安心した不動産の運用を続けていきましょう


