新築区分(ワンルーム/1K等)マンションを買うとき、書類や手続き、税金・費用が想像以上に多くて戸惑うことが想定されます
ここでは「契約前の準備」から「決済・登記」「引渡し後の手続き」まで、実務で必要になる書類・注意点・目安費用を時系列で解説したいと思います
※本記事は一般情報です。あくまで概要や全体の流れを理解するためのご参考としていただき個別の法律・税務判断は税理士・司法書士・宅地建物取引士等の専門家へご相談をお願いします
参考にした情報
不動産売買は「重要事項説明→売買契約→ローン手続き→決済(残金払)→登記(所有権移転/抵当権設定)→引渡し」という流れが一般的です
国土交通省のHP
書類は「本人確認書類」「収入証明(源泉徴収票等)」「住民票」「印鑑」「売買契約書の写し」などが主要です。ローンがある場合はさらに多くなります
銀行の必要書類は金融機関ごとに異なりますが、一般的な一覧は金融機関の案内を参照してください
三井住友銀行のチェックシート
契約書には印紙税、登記で登録免許税、取得時に不動産取得税など税金や諸費用がかかります
事前準備:相場・書類の下準備
- 相場を把握しましょう。レインズや国交省の不動産取引価格情報=不動産情報ライブラリで成約事例を確認しましょう。地域・面積・築年で似た取引を探すと値付けの目安になります
- 管理規約、長期修繕計画、修繕積立金の推移を確認しましょう。購入前に管理組合の資料で確認できます。管理費・修繕積立が今後どう増えるかは収支に直結してきます
- 固定資産税評価額を確認しましょう。市区町村役場での課税台帳や評価証明も確認できます。登記税や不動産取得税の税額算定に使われることが多いようです
法務局の計算方法の説明

市場相場を知らないまま契約すると「買いすぎ」になりやすく、あとで売却や損益に響きます。国や官公庁が公開している情報を元に裏取りをしましょう
現地確認と「重要事項説明」
重要事項説明とは?
宅地建物取引業者(宅建業者)は売買契約を結ぶ前に、書面で「重要事項説明」を行い、契約の前に説明・交付する義務があります
説明項目には権利関係、用途制限、共有持分、管理状況、瑕疵担保、引渡し時期などが含まれ、法律で定められています。また、説明時には宅地建物取引士証を提示する義務もありますので、確認しましょう
買主が重点的に確認すべき項目
- 共用部/専有部の範囲(専有面積・バルコニー等)
- 管理方式(管理会社名、管理形態、管理費・修繕積立の現在額と改定予定)
- 長期修繕計画の有無と積立金残高(将来の追加負担を想定)
- 建築確認や瑕疵(告知事項)・防災関連(耐震、耐火)
- 使用細則(民泊可否など、マンション特有の規約)

重要事項説明で不明点は即質問し、口頭だけで納得せずメモやメールなどの書面で回答を求めてください。説明は契約直前に行われることが多いため、十分に読む時間を確保しましょう
申込(手付)→売買契約締結(印紙税・仲介手数料)
申込(申込金/手付金)
- 申込書を出して売買の意思表示を行い、手付金(目安:数万円〜物件により数十万円)を支払うケースが一般的です。売主・買主の意思確認の段階で条件が固まります
売買契約締結のポイント
- 契約書には「売買価格」「引渡日」「引渡し条件」「瑕疵担保」「手付条件(解約条項等)」を明記。契約書はよく読み、不明点は事前にクリアにしておきましょう
- 売買契約書には印紙税がかかります(契約金額に応じた標準税率が国税庁で定められています)。印紙税の額表は国税庁の一覧で確認できます
仲介手数料(仲介がある場合)
- 仲介手数料は法定の上限があります(400万円超は「売買価格×3%+6万円(税抜)」などの速算式が目安です。詳細を確認したい場合は、国土交通省のホームページを確認しましょう

契約締結前に「支出の一覧(印紙税、手付金、仲介手数料、ローン事務手数料の見積)」を把握しましょう。
売買契約締結後にローンが否認されると、手付金の処理や契約解除条件で揉める場合がありますので、ローンの仮承認は先に取るのが安全です
住宅ローンの流れと必要書類(仮審査→本審査→金消契約)
住宅ローンの流れ
- 仮審査(事前審査)→ 2. 売買契約(手付・契約)→ 3. 本審査 → 4. 金銭消費貸借契約(銀行と借入契約=金消契約)→ 5. 抵当権設定登記
の順番で手続を行います
主な必要書類(銀行での本審査〜金銭消費貸借契約)
※金融機関により差がありますが、一般的には以下が必要です:
- 本人確認書類(運転免許証、パスポート等)
- 収入証明(直近の源泉徴収票、確定申告書)
- 勤務先確認資料(在籍証明書や給与明細)
- 住民票(世帯全員分が必要な場合あり)
- 売買契約書の写し(売買条件の確認用)
- 印鑑(実印)と印鑑証明(発行から3ヶ月以内など)
- 頭金を払っている場合はその払込明細・通帳の写し等(資金の出所確認)
- その他、金融機関所定の書類(詳しくは金融機関の案内を確認)
金銭消費貸借契約(=金消契約)とは?
銀行と借入金の額・利率・返済方法・担保(抵当権)等を定める正式契約です
金消契約の直前に本審査合格の連絡があり、契約当日は印鑑証明等が必要になります。司法書士や銀行担当者とスケジュールを合わせて実施します

仮審査は早めに申し込んでおきましょう、契約の前に仮承認を取得するのが安全です
必要書類は銀行ごとに細かい指定がありますので、借入候補の銀行HPで最新の「必要書類リスト」をダウンロードして確認しましょう
決済(残金支払)・登記(所有権移転・抵当権設定)と諸費用
決済当日の流れ
- 司法書士立会いのもと、買主は残代金を支払います、銀行振込が一般的です、同時に売主へ所有権の移転に必要な書類や鍵が引き渡されます。
司法書士は登記申請(所有権移転・抵当権設定)を行います
主な費用
- 仲介手数料:売買の上限ルールに依る(例:価格×3%+6万円の速算式等)
- 印紙税:売買契約書に対して課税(国税庁の印紙税額表参照)
- 登録免許税(登記にかかる税金):所有権移転登記は固定資産税評価額×税率で算定。一般的な売買による所有権移転は税率2.0%、抵当権設定は債権額×0.4%が標準的な目安です、具体的な計算は法務局の案内や国税庁の資料を確認しましょう
- 司法書士報酬:数万円~十数万円程度(事務所により異なります)
- ローン事務手数料・保証料:金融機関の定める金額(銀行により異なります)
- 不動産取得税:取得後(概ね数か月後)に都道府県税事務所から課税通知が来ます。
東京主税局の不動産取得税の案内


登録免許税は「固定資産税評価額」を元に計算されるため、手持ちの「固定資産税評価証明」を司法書士に提示すると正確な税額見積が出ます
引渡し後の手続き( 管理・保険・税金 )
主な事柄
- 管理組合・管理会社へのオーナー変更届出(管理費・修繕積立の支払名義変更)
- 電気・ガス・水道等の名義変更(公共料金)
- 火災保険(建物・家財)や地震保険の加入(銀行は融資条件にする場合が多いです)
- 団体信用生命保険(住宅ローン付帯の場合)の手続き(金融機関経由で加入します)
- 不動産取得税の納税通知に対応

火災保険は銀行が指定する内容がある場合があります。保険は掛け金と補償内容のバランスで選ぶべきですが、銀行の条件を満たすことが前提になります
よくあるトラブルと対応策
トラブル例と対処法
- ローンが本審査で否決された → 売買契約の手付金・解除条項を確認。契約解除の手付解除条項、または売買契約書の「ローン特約(融資特約)」があるかで救済が変わります
- 重要事項説明で不利な事実が出てきた(修繕積立不足など) → 契約前なら交渉することになります(価格交渉/契約解除)。契約後なら専門家に相談しましょう
- 引渡し後に瑕疵(雨漏り等)が判明 → 売主の瑕疵担保責任(契約内容により範囲が変わります)を確認し、必要なら損害賠償や修繕を請求しましょう
- 登記手続きの遅延(司法書士のミス等) → 書類の不備で登記が遅れることがあるため、決済前に司法書士とスケジュール確認・必要書類チェックを密にしましょう
契約前にできる予防策
- ローン特約を盛り込まれているか確認しましょう(本審査否決時の契約解除ルールを確認しておきましょう)
- 重要事項の書面はコピーを取り、疑問点は書面で回答を受けましょう
- 司法書士・税理士と事前に接触し、登記税や取得税の概算を把握しておきましょう
最低限のチェックリスト(契約前/ローン申請前に準備するもの)
準備に必要な項目を一覧で整理します
本人関連
- 運転免許証・マイナンバーカード等(本人確認)
- 実印と印鑑証明(発行3か月以内が一般的です)
- 住民票(世帯全員分が必要なケースもあります)
- 源泉徴収票(直近1~2年分)・給与明細(直近数か月)
- 通帳の写し(頭金の出所確認用)
購入物件関連(購入手続き用)
- 売買契約書の写し(契約後即必要になります)
- 管理規約/長期修繕計画(コピーを取得)
- 固定資産税評価証明(登記税算出用に用意)
費用メモ(参考目安)
- 仲介手数料:約 売買価格×3%+6万円(+消費税)が目安です
- 印紙税:国税庁の「印紙税額表」を確認しましょう
- 登録免許税:固定資産税評価額×(税率:売買の場合2.0%が一般的、抵当権設定は0.4%)
最後に(まとめ)
新築ワンルームマンションの購入は「書類の準備」と「契約内容の確認」が成否を分けます
重要事項説明やローン契約など「手続きの節目」ごとに時間を取り、わからない点は必ず書面で質問・確認して専門家に相談しましょう

特に「ローン特約」「長期修繕計画」「固定資産税評価額(登記税計算に重要)」は契約前に必ず目を通すべき重要項目です



