資産管理表はどう作る?サラリーマン投資家が全体像をつかむ3ステップ

節税・確定申告

はじめに:なぜ「資産管理表」が必要なのか

不動産投資では、毎月の家賃収入や経費に目がいきがちですが、見るべきものの一つとして「資産全体のバランス」があります

たとえば「口座の残高が増えた」ように見えても、実はローン残高が減っていなかったり、建物の価値が下がっていたりすることがあります、現金の増減だけでは投資全体の健全性は分からないのです

投資の健康状態を確認するのが、資産管理表です
資産管理表は「投資家の健康診断書」とも言え、現在の資産・負債・純資産の全体像を1枚で把握できます

不動産投資の財務管理には、2つの視点があります

  • 「資産管理表」:現時点の資産・負債の状態(=静的データ)
  • 「キャッシュフロー計算書」:毎月の収支や動き(=動的データ)

本記事では、「資産管理表」の作成により保有資産・ローン残高・評価額を整理して、ネット資産(純資産)を算出する方法を解説します

ステップ①:保有資産を一覧化する(静的データの整理)

最初のステップは、自分が何をどれだけ持っているのかを「見える化」することです

不動産投資では、物件だけでなく、現金・預金・その他の資産(例:敷金、積立金など)も含めて一覧化することが重要です

資産管理表の基本項目

  • 物件名/所在地
  • 取得価格(購入時の価格)
  • 評価額(現在の市場価格や査定額)
  • 家賃収入(月額または年間)
  • 管理会社(または自己管理の場合は「自主管理」と記載)

この一覧をExcelまたはGoogleスプレッドシートで作るだけでも、 自分の「資産全体の地図」ができます

特に、複数物件を保有している場合は、一覧化することで

  • どの物件が高利回りなのか
  • どの資産がキャッシュを生んでいるのか
  • どの地域・タイプに偏っているのか

といったポートフォリオ分析の第一歩にもなります
目標は、すべての資産を1ページで俯瞰できる表を作ることです

「現金・不動産・その他資産」が一覧で見えることで、 投資全体のバランスが一目で分かるようになります

ステップ②:ローン残高・金利・返済期間を整理する

資産を把握したら、次は負債(ローン)の管理です

不動産投資はレバレッジを活かすビジネスであるため、「どのような条件で借りているか」を正確に把握することが、リスク管理の出発点になります

負債管理の基本項目

  • 金融機関名
  • 借入残高(現時点のローン残高)
  • 金利(固定・変動の区別も)
  • 返済期間(残り年数)
  • 毎月返済額(元利合計)

これらを資産と同じ表にまとめておくことで、「物件」と「ローン」を対応付けて管理できるようになります

たとえば、

  • 金利が高いローンの借換え候補を検討する
  • 繰上返済によって利息負担を軽減する
  • 返済期間が短すぎてキャッシュフローを圧迫していないか確認する

といった経営判断の材料になります

金利上昇リスクに備えて、自分の借入ポートフォリオ(固定と変動の割合、返済残年数など)を 定期的にチェックする仕組みをつくっておくことが大切です

ステップ③:資産評価額とネット資産(純資産)を算出する

保有資産とローン残高を整理したら、いよいよネット資産(純資産)を算出します
ネット資産は不動産投資における「実際に残るお金」「本当の財務力」を示す重要な指標です

計算式は非常にシンプルです

ネット資産 = 総資産 − 総負債

たとえば、

  • 総資産(物件の時価評価額+現金・預金など)= 8,000万円
  • 総負債(ローン残高など)= 6,000万円
    であれば、ネット資産は 2,000万円 になります

ネット資産が示す数値があなたの不動産投資における「実質的な財産」です
毎年この数字を更新していくと、

  • 借入返済で純資産がどれだけ増えたか
  • 減価償却の進行とともに評価額がどう変化したか
  • 新規投資によってリスクが増えたか減ったか

が一目で分かるようになるでしょう

ネット資産が示す3つの意味

  1. 現在の投資規模
     どれだけの資産を運用しているかを把握できます
  2. 安全余力
     ローン返済や金利上昇にどれだけ耐えられるかを確認できます
  3. 次の投資余力
     純資産が積み上がるほど、次の物件購入に向けて銀行評価も有利になるでしょう

特に、ネット資産が 2,000万円前後を超えると、金融機関の評価が上がるといわれており、次の物件への融資戦略を立てやすくなると思います

管理表のフォーマット例

資産管理表は、難しく考える必要はありません
ExcelやGoogleスプレッドシートで十分で、一例を示します

資産区分名称取得価格評価額借入残高金利返済年数年収益備考
区分マンション新宿区〇〇マンション3,000
万円
3,200
万円
1,500
万円
1.2%残25年120万円銀行A
現金・
預金
普通預金口座500万円
合計3,000
万円
3,700
万円
1,500
万円
120万円

この表をもとに、

総資産(3,700万円) − 総負債(1,500万円)= ネット資産 2,200万円

といった形で、あなたの投資ポジションを「見える化」できるでしょう

ポイントは、資産と負債を同じ表で管理することです
別々に管理してしまうと、「どの借入がどの物件に対応しているか」が見えにくくなり、リスク分析や戦略判断が難しくなります

定期的に「評価額」を見直すことで、 含み益や売却時の想定キャッシュも把握でき、出口戦略を立てやすくなります

まとめ:資産管理表は「静的管理」→次は「動的管理」へ

資産管理表の目的は、 「現状の資産と負債のバランス」を明確にすることです
不動産投資の「静的管理(ストック管理)」にあたります

静的管理により、「保有資産・負債・純資産」「財務の健全性」「投資余力やリスク許容度の判断」というメリットが得られると思います

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