はじめに
不動産投資を始めてから12年目。区分マンションからアパート、そして民泊運営まで拡大しつつも、本業のサラリーマンとしての勤務を継続してきました
投資を始めた頃から「いつかは売却して利益を確定させるべきか」と考えたこともありますが、現在は保有継続を前提に運営を続けています
今回は、売却より保有を選んでいる理由と今後の課題を整理します
売却を検討しつつ保有を選ぶ理由
売却をまったく考えなかったわけではありません
年に1回程度、物件の市場価格を調査しています。主にSUUMOやHOMESといったポータルサイトで、類似の立地・スペック・築年数を持つ中古物件の販売価格を確認しています
現在の負債残高と照らし合わせ、売却した場合の利益をシミュレーションしています
しかし、現状では大きな利益が出る水準ではありません
加えて、キャッシュフローに大きな問題もなく、特別な現金負担が発生する状況でもないため、売却は見送っています。
さらに、保有し続けることで得られる「減価償却による節税効果」が非常に大きいことも理由のひとつです。
これまでの10年間で、所得税の節税は年間最大約120万円、最低2万円。住民税は年間最大65万円、最低0円。合計すると10年間で約1,000万円もの節税効果を享受できました。
減価償却後を見据えた対策
減価償却は永遠に続くものではありません。区分マンションやアパートは築年数と共に減価償却の期間が終わり、節税効果が薄れる時期がやってきます。
そこで私が行ったのが、民泊事業の開始です。収益性の高い事業を追加することで、減価償却終了後の税負担増を補い、キャッシュフローを改善する狙いがありました。
民泊を始めた結果、宿泊単価は約7万円から8.8万円へと上昇し、宿泊組数も年間59組から74組へ増加。数字として改善が見えたことは、次の一手を考える上でも大きな手応えとなりました。
ローン残債と完済戦略
現在の総残債は約3.3億円。すべてを完済するには28年ほどかかります。物件によっては22年で完済予定のものもありますが、まだ長期戦です
完済後のキャッシュフローは非常に大きな魅力があります。ローン返済がなくなれば、賃料収入のほとんどが利益として残り、安定した不労所得を得られるようになります

そのため、現時点では、焦って売却益を得るより、ローンを着実に減らしながら長期的な資産形成を目指す方針ですすめています
法人化と金利引き下げの可能性
今後の課題のひとつが「法人化」です。現状では不動産収入だけで大幅な黒字は出ておらず、サラリーマンとの損益通算で節税効果を得ています
しかし、物件の減価償却が終わり、税負担が大きくなったタイミングでは、法人化が有効な手段となるでしょう。法人化によって経費計上の幅が広がり、さらに節税が可能になるからです。
もう一つの課題が金利の引き下げです。目標は2%以下。しかし、昨今の金利上昇局面では交渉の難易度が上がっており、今後の情勢を注視する必要があります。

ローン金利が下がれば、キャッシュフロー改善に直結するため、粘り強く銀行と交渉していく方針です
まとめ|売却しない出口戦略の考え方
不動産投資の出口戦略は「売却して利益を確定させる」だけではありません。
私の場合、現状は、節税効果を活かしながらローン残債を減らし、長期保有によって将来の安定収入を得ることを目指しています

法人化や金利引き下げといった対策を組み合わせながら、保有期間中の収益性を高めていく。これが、私の選んだ「売却しない出口戦略」です


